様々な種類がある高齢者向けの介護食

近年、高齢者施設では介護食に力を入れて取り組んでいるところも多く、施設で生活している高齢者にとって介護食は一つの楽しみになっているといえます。そんな介護食には、食べる能力や食べる人の体調具合に合わせてきざみ食やソフト食など、様々な種類があります。きざみ食とは、食材が細かく刻まれている食事の事を指します。噛む力が弱い人に適した食事ですが、口の中で食べ物がまとめにくいことから、誤って気管に入ってしまう可能性もあるのでその点は注意が必要です。対策としては、とろみをつけて食べ物をまとまりやすくしてあげるとスムーズに食事ができるでしょう。また、ソフト食は自力で食べ物を噛むのが困難な人向けに提供される食事です。

基本的には食材を煮込んで柔らかくしたり、一旦ミキサーにかけてから固形状にするなどの工夫がされた食事の事をいいます。歯ぐきだけでも簡単につぶせるほどの柔らかさがあるので、噛む力や飲み込む力が弱っている人にはピッタリな食事となっています。ほかにも介護食の種類としてミキサー食と呼ばれるものもあり、ポタージュ状になるまでミキサーにかけた食べ物を指します。ソフト食での食事摂取も難しい人に提供されることが多い介護食といえます。ミキサー食は、ほかの介護食と比べると水分量が多いので、粘度によっては意図せずに喉まで入ってしまい、誤嚥を引き起こすリスクがあります。ミキサー食を提供する場合は、とろみをつけるなどして、その人が食べやすいような粘度調整が重要なポイントになってきます。