高齢者の食事の大切さとは

食べることとは、生きること。食べ物を食べることで、様々な栄養を摂取することができ、成長して日々の生活を送るための活力を得ることができます。食べ物は、ただ栄養を補給するためのものではありません。美味しいものを食べると幸せな気持ちになれるのはもちろん、生きる意欲にも繋がります。高齢者にとって、食事は生きていくうえでとても重要な役割を果たすのです。しかし、高齢になると、食べる意欲が失われたり、食事に興味を示さなくなったりすることもあります。歯がなくて噛みづらい、呑み込みが上手くいかない、感覚が鈍くなり料理の色合いや香りを感じにくくなったなど、様々な理由から食べることが苦となってしまうのです。高齢者だけの世帯では、身体を動かすことをおっくうと感じ、買い物や調理に消極的になるなど、食事に対する関心度そのものが失われやすくなります。食の質が悪ければ、低栄養や急激な身体機能の低下を招きかねません。

介護では、身体の介護だけでなく、食事のサポートをすることも重要です。高齢者に合った栄養バランスの良い食事を提供するのはもちろんのこと、噛みやすさや飲み込みやすさにも配慮し、食欲をそそる様な色合いや香りの献立を考える必要があります。正しい食事介助を行うことで、高齢者に自発的に食べてもらうことにも繋がっていきます。介護を通じ、食べる喜びを知ってもらうことができれば、高齢者の健康や、生活の質を高く保つことに大いに役立つはずです。